60代おひとりさま、つれづれなるままに

九州国博物館へ



((画像お借りしました)


コロナ禍になってから、美術館・博物館にはほとんど行ってない。
休館だったり、良い企画がなかったりで、足が遠ざかっていた。


だが、今回は、宮内庁の三の丸尚蔵館所蔵の名品で、なかなか見ることができない。
九州とゆかりが深いものの展示ということで、思い立って行ってきた。
折しも「蒙古襲来絵詞」など。展示されているもののうち四点が、会期直前に国宝に指定されて話題になった。


九博は、菅原道真を祀った太宰府宰府天満宮で知られる太宰府市にある。うちからバスと電車を乗り継いで1時間くらい。

駅の表示にも道真公ゆかりの梅の花(飛梅)が・・・


駅から、天満宮の参道を通って動く歩道に乗り博物館内に入るのが一般的らしい。
が、私は裏道を通る。
近くの大学に教えに行っていたことがあり、裏道の方が馴染みがある。

由緒あるらしい藍染川や(川と言っても本当に小さい)、


   

民家と、紅葉で有名な光明寺の前の細い道を通り、初めての人ならほんとに博物館があるのか不安になり始める頃、長い階段を昇ると、


突然モダンな外観の建物が現れる。


(特別展は写真が撮れないので、サイトを見てください)


常設展示は、特別展のチケットで入れる。


埴輪の馬、


観世音寺の鐘、


そして、奈良時代の大宰府政庁を復元したジオラマ。


そう言えば、「令和」の元号が大宰府で行われた「梅花の宴」に因むということで、一時期ブームになった。
学問の神様道真公は有名だが、平安時代に左遷されてきた人。
奈良時代の大宰府が注目されるのは、元号のおかげだ。


太宰府の帥(そち/政庁の役人の最高位)だった大伴旅人(おおとものたびと)が催した花見パーティー。
政庁の役人たちはもちろん、筑前守(ちくぜんのかみ/今の県知事に該当)だった山上憶良(やまのうえのおくら)も加わって、さぞかしにぎやかだったろう。
出典の『万葉集』を見ると、32人が歌を詠んでいるが、その前書きにある漢文から「月」(正月のこと)と、風が「(やわらぐ)」を一字ずつ取った命名だ。


響きがとても良いが、「令」と「和」は何の関係もないから、今までの元号とは違った名付け方だ。


帰り道、太宰府といえばやはり梅が枝餅!

イートインもできる。

珍しくヨモギ味があったので頼んでみた。
ほんのりよもぎが香っておいしい(^^)


太宰府は36.5℃だったらしい。
湯の中にいるような暑さの中帰ってきた。
歩数計は8000歩を越えている。


だが、不思議と疲れはない。
久しぶりに、本物の工芸品、絵や書に触れたおかげだろうか。